中日友好協会は11日夜、パーティを開催し、中国の青少年にホームステイを提供し、もてなしたことのある家庭の代表団一行を熱烈に歓迎した。中国人民対外友好協会の宋敬武・副会長や日本代表団の江田五月団長、中国外交部(外務省)アジア司の楊宇・参事官、在中国日本大使館の伊藤康一特命全権公使などが出席し、挨拶した。昨年、囲碁交流団の一員として訪日した中国の大学生や当時、大学生に宿舎を提供した大岡さんらが北京で喜びの再会を果たした。人民網が報じた。
宋副会長は挨拶の中で、「近年、中日友好協会は日中友好会館と協力し、両国の青少年交流展開に力を入れている。これまでに、約3000人の中国の青少年が訪日し、その多くがホームステイを体験した。今日ここに座っておられる日本の方々のもてなしを受け、中国の青少年は日本社会に対する理解を深め、日本の国民と貴重な友情を結ぶことができ、一生忘れることができない思い出ができた。中日国交正常化から45年が経ち、その間に中日関係は長足の発展を遂げ、両国の各分野の交流・協力も未曾有の深さと広さになっている。戦後の中日関係の発展のプロセスは、両国が平和に付き合い、互いにとって利益がある道を歩むというのは時代の流れに沿っており、両国と両国の国民の根本的な利益にもマッチし、アジア、ひいては世界の平和、安定、発展にとっても重要な意味があることを示してきた。中日関係が数々の困難を経験しても前に進み続けることができているのは、両国の国民の強い支持と参加があるから」と語った。
江田団長は挨拶の中で、「まず、ここに座っているホームステイを提供した家庭の方々に感謝したい。中国の青少年が日本を訪問した際、みなさんは非常に親切にもてなしてくださった。そして、今日、感動の再会を果たされた。このような再会があってこそ、中日両国の国民の友誼を一層促進することができる。また、中国側のあたたかいもてなしにも感謝したい。北京に来てまだ2日であるものの、中国の方の手厚いもてなしを受け、各団員はとても喜び、感動している」とし、中国の教科書に出てくる魯迅の自伝的短編小説「藤野先生」は、魯迅の藤野先生に対する感謝の気持ちにあふれていることに言及し、「たくさんの日本人が、中国の教科書には日本が中国を侵略したことばかりが書かれていると思っているが、実際にはそうではなく、魯迅の藤野先生に対する感謝の気持ちが書かれた文章などもある。このように大切にされている友誼は、中日友好関係をさらに発展させるために非常に重要」と語った。
日本を訪問し、大岡夫妻のあたたかいもてなしを受けた中国の大学生・楊文さんは、「2016年、光栄なことに囲碁交流団の一員として日本に行き、日本棋院や関西棋院を見学し、日本の囲碁の歴史や文化に触れることができた。また、日本の囲碁愛好家と共に、囲碁を打ち、交流することができた。その思い出はとても貴重で、囲碁の勉強に対するやる気が増した。日本訪問期間中、最も感動したのがほかでもなくホームステイ。あれから1年が経つものの、今でもあの時のことをはっきりと覚えている。当時、3人の仲間と大岡さん夫婦の家に泊まらせてもらった。2日という短い時間だったものの、大岡さん夫婦と家族の方のあたたかいもてなしを受けた。大岡さん夫婦は、本当の家族のように、手厚いもてなしをしてくださった。日本訪問は、単なる旅行ではなく、自分を磨き、視野を広げることができる貴重な機会となったほか、実際に至近距離で日本を感じ、理解する機会にもなった」と語った。
今回の訪中団のメンバーの一人である大岡さんは、「今日ここで中国の学生と再会できてとても感動しており、夢のよう。昨年、中国の学生が我が家に来た時、ちゃんと準備できているか、日本の生活、環境に適応してもらえるかずっと心配だった。でも、最終的には、中国の若者と楽しい時間を過ごすことができた。今後も、中国の学生に我が家に泊まってもらいたい」と話した。
日中友好会館の会長で、元参議院議員である江田団長率いる代表団一行69人は今月10日に北京入りした。奈良、神奈川、滋賀、長野、広島、埼玉などから来た団員らは、北京、四川、上海などを訪問し、地元の人たちと交流を展開する予定。